赤血球のトレビア
人間も含めて動物には血液が
流れています。
赤血球などもほぼ同様ですが、細かい所を見ると
実は微妙に違っていたりします。
動物、特に哺乳類の赤血球は
形状は人間と同じく真ん中がくぼんだ円盤形をしていますが、
赤血球が成熟する途中で細胞核が失われ(脱核といいます)
さらにミトコンドリア等の細胞器官も同時に失います。
そのため、エネルギーは全て解糖系でまかなっています。
例外として、髄外造血が行われると、
核を持つ未熟な赤血球(有核赤血球,NRBC)が出現することもあります。
赤血球はどの動物もほぼ似たような形状を(例外としてラクダ科では楕円形)
していますが、その形には意味があります。
赤血球の形は真ん中がわずかにくぼんだ円盤状の形状をしています。
この円盤状の形をとることにより、球形の形状に比べ表面積を拡大しています。
これにより、より多くの酸素を運べるわけですね。
人の赤血球
1658年オランダの昆虫学者ヤン・スワンメルダムの
顕微鏡観察により初めて発見され、
続く、1673年レーウェンフックによっても観察されました。
ヒトの場合、正常数は、男性で約500万個/mm3、女性で約450万個/mm3。
赤血球は骨髄でつくられた後、血液中に入り、
体中に行き渡ります。
赤血球の寿命は約120日で、毎日、脾臓や肝臓で壊される一方、
新しい赤血球が骨髄でつくられます。
また、ヘモグロビンという血色素をもっています。
ヘモグロビンとは
ヘモグロビンは、赤血球に含まれている血色素で、
体中に酸素を運ぶ大事な働きをしています。
ヘモグロビンは、ヘムという鉄分と
グロビンという蛋白質とが結びついたものです。
このヘムの鉄分が酸素と結びついて、
全身の組織細胞に酸素を運び入れ、二酸化炭素を運び出します。
したがってヘモグロビン量が減ると貧血となります。
そこで、血液中のヘモグロビン量を測定し、貧血かどうか調べたりします。