真性多血症とは
多血症のなかでも深刻といわれる
真性多血症について解説します。
真性多血症の定義・概念
症状などは一緒だが二次性のものとは違い
原因が不明の赤血球増加症で、赤血球造血が
正常の制御を受けず、自律的に増殖してしまう状態。
慢性骨髄増殖症候群が原因ともいわれている。
赤血球だけでなく、他の血液成分である
白血球や血小板なども増えてしまうが
その中でも、特に赤血球系の増殖が顕著に現れます。
主に中年代の人に多く、男性が女性の1.5〜2倍の発症率とされています。
症状としては赤血球の増加することにより、
血液の粘稠度が増すために、中枢神経系の循環障害による症状が見られます。
(頭痛・めまい・顔のほてり・のぼせ感・耳鳴りなど)
不要な赤血球をこわす働きをする脾臓にも負担をかけます。
過負荷により脾臓が炎症をおこすこともあるようです。
また、
入浴後に全身のかゆみや高血圧が出るケースもあります。
さらに、頬・鼻・くちびるなどの皮膚が赤く染まり、粘膜は充血します。
赤血球が増えすぎた血液は血管に詰まりやすくなり、
血栓が出来て血液循環がとまってしまうこともあります。
特に脳梗塞や心筋梗塞などが発症した時は生命に係わります。
また、皮下出血、消化管出血、脳出血などが起こる事もあり、
これらの症状も軽視できません。
治療する時には瀉血(血液を抜いて捨てること)と化学療法(骨髄抑制剤)を組み合わせて赤血球数をコントロールします。
基本的には上記のような方法で赤血球の数をコントロールしつつ
様子を見るという感じになるようです。
また、血栓防止のために少量のアスピリン
(成人で1日100mg程度)を服用することもあるそうです。